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蜜の国

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久保先生と小宮山夏樹の関係

んちゃ☆蜜ですー 前回に引き続き、マンガ「モテキ」のクソモテ小悪魔小宮山夏樹についてこれから長々と書きたいと思ってます。が、もうちょっと作品を俯瞰したいと思いまーす。


久保先生と小宮山夏樹の関係

久保先生は夏樹を理解してるのか、してないのか

 久保:あのさー、芸能関係の人とかみんな「小宮山夏樹が好きなんですよね」って。(「モテキ」TVドラマ版で監督・脚本を務める)大根仁さんも夏樹が好きで、こないだ会ったavexのお偉いさんも、唐木さんも夏樹でしょ? 私は、夏樹が好きだって言う男が、大っ嫌い!

 

唐木:ごめんね(笑)。でも「モテキ」終盤での夏樹の描かれっぷり、素晴らしかった。フジも土井亜紀もいつかもミッちゃんの一部が投影されてると思うんだけど、小宮山夏樹はさ、他人って感じで描かれてるんだよね。

 

久保:あれは他人です。

 

唐木:そうすっとさ、普通他人のことって分かんないはずじゃん。

 

久保:あーそれで言うと、自分から遠くはしてるけど、理解はできるようなさじ加減でやってます。

(引用:モテキ (3/4) - コミックナタリー Power Push

 

前回紹介した女子をこじらせて (幻冬舎文庫)での雨宮まみさんとの対談や、モテキ(4.5) (イブニングKC)での久保先生の言葉にもあるように、久保先生にとって小宮山夏樹は完全なる他者であり、作品全体から異質なキャラクターとして描かれています。

そんなあなたにここまで理解されたら、惚れる

てか、「自分から遠くはしてるけど、理解はできるようなさじ加減」ってすげぇな!それって、理解してるってこと?してないってこと?蜜は自分の弱さやダメさを夏樹ちゃんってキャラを通して、ぐっと久保先生に掴まれたような気分になった。危うく久保先生に惚れかけてるレベルなんですけど??

そっか、夏樹は先生にとって他者であり、また憧れて欲する人格なんだな…

また、図にするとこんな感じらしい↓ 

f:id:blissfulness:20150604171801p:plain

モテキ (2/4) - コミックナタリー Power Push

 

主人公のフジくんといつかちゃんが、作者が自分を投影するキャラクター。土井亜紀が女性的真逆の人。で、夏樹ちゃんは完全なる他者、かつ久保先生が好きなタイプの男の人を女性化したキャラクターのようです。(あと現実で久保先生が遭遇したモテる女性も混ぜたんだと思う)

 

そうですね、中性的っていうんでしょうか、「女のモンスター」と呼ばれてるわりに、行動やセリフはかなり男っぽいです。

 

とても複雑な成り立ちのこの奇妙なキャラクター。でもすっごく人間的で弱くて柔らかくて幼稚で、どっかはかなくてさみしげで… この夏樹ってキャラクターね、不遇な子供時代送ってきたけど、大人になってからなんとか自力で立ち直った、サバイバーって呼ばれる人たちの特徴がたくさん入ってるんですよ。

 

人として成り立たないレベルの、でっかい穴が心に開いてるの。夏樹ちゃんはフジくんなんかと比べ物にならないくらい、深くて暗い闇の世界の住人なんですよ。なんとかぎりぎり社会生活送ってるけど、やっぱりどっか破綻してますよね。性にゆるくて人間関係壊しちゃってるし、クソモテするかたわら、信頼出来る友人が作れなかったり。

クソモテ女、夏樹の側から語られる「モテキ」

久保先生が描きたいコミック「モテキ」のストーリーというのは、愛されたい願望が強く、他者に今一歩踏み込むことの出来ない自信のない男性フジくん30才が、恋愛を通して成長していく物語なんだと思います。

 

そこで語られるフジくんのレベルは、圧倒的に下。モテランク雑魚レベルとして描かれている。そういう目で見ると、夏樹は難攻不落のモテ美女、特Aクラスの女ってことになる。

 

これだけは言いたい。モテないとか言ってる男性たちは女のレベルを下げよう、と。ムリめな女を好きになるからあなたたちのジレンマや悩みはあるんだよ、っていう。

(引用:モテキ(4.5) (イブニングKC)

 

たしかにそういうモテのヒエラルキーで考えたら、夏樹ちゃんは特Aクラスであることは間違いない。でもね、問題はなんで同じ美人の土井亜紀がBランクで、夏樹ちゃんが特Aクラスなのかってこと。魅力や会話能力だけじゃ計れない、夏樹ちゃんの性格が論点になってくるんだよね。なんでそんなに男性を引きつけてしまうのか。

夏樹ちゃんは傷だらけの子供

これは次回から説明していきたいけど、夏樹ちゃんはクソモテするけど、本当は恋愛出来ない状態の子なんですよ。子供時代に何か原因があって、「生きてていいよ」って親から受け入れてもらえなかった子なんです。

 

だから心のベースメントの部分が、大人になってもぐらぐら。他者を受け入れる余裕なんか、本当はフジくん以上にない。他者と関わる勇気とか、努力とかでなんとかなるレベルのところにいません。

 

体は大人だし、社会で生きてく力もある程度ある。でも心がまだ、5、6才の子供のままなんですね。少女と菩薩が混在したような、独特のつかみどころのない夏樹ちゃんの性格が、物語の随所に見られます。でも蜜はすごくよくわかるなー。過去の自分を見てるみたい。ミステリアスなんじゃないよ、育たないまま大人になっちゃったんだよ。

 

あと心の発達がうまく出来てないし、大きくて危険な穴も心に空いてる子なの。

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夏樹ちゃんの心の様子を図にしてみた↑ 基盤がぐちゃぐちゃ。いくらモテたって仕事で評価されたって、意味を見出すことが出来ない。心はいつもスカスカで、満たされたくて悲鳴を上げる。

 

それに比べて、フジくんの心は安定してるよ。

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土台がしっかりしてるんだ。「女子をこじらせて」の雨宮さんも「モテキ」の久保さんも、きちんとしたご家庭で育った人のにおいがした。こじらせる余裕があったことに、蜜は嫉妬を覚えたよ。女らしくしようかどうか、悩む余裕があってよかったな!って吐き捨てたくなった。

 

こっちはサバイバルとして「男性を転がすスキル、男性を喜ばせるスキル」を子供の頃から身につけざるを得なかった。選択の余地がなんてなかった。まず自分を生んだ母親がすでに生まれたときから敵で、味方が欲求不満の上に未熟な心の男性(父)しかいないんだよ?

 

好き好んで、男性に好かれるスキル上げたわけじゃない… 別にモテたってちっとも嬉しくない… そんなことより、温かいまともな両親のもとに育った人が羨ましかった。こじらせる余裕がある、その「ぬるさ」に嫉妬のあまり怒りさえ覚えた。

 

「モテキ」は夏樹ちゃんの物語でもあるんだよ。夏樹ちゃんから見たら、フジくんが持てる者で、自分は持たざる者なんだよ。この二重構造になってるところが、この作品のすさまじさなんだよ。

 

はい、次回は具体的にマンガを使って説明しますよー。蜜のために。

 

以上、蜜でしたー

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